「STUDIO D'ARTISANのジーンズ」を、「STUDIO D'ARTISANのジーンズ」たらしめている大きなエレメントのひとつに生地への一貫したこだわりが挙げられます。
今から約30年前、大量生産の時代に「NO」を突きつけた原点である「DO-1」が誕生したその瞬間から、STUDIO D'ARTISANは今も変わらず旧式の力織機によるジーンズ作りを続けています。
ヴィンテージレプリカジーンズのシーンが成熟した今日では、旧式の力織機によるジーンズも昔ほど珍しくはありません。しかし、STUDIO D'ARTISANのデニム生地へのこだわりの本質は「旧式の力織機」というところではなく、その生地を「生機(キバタ)」のまま使うというところにあります。
「生機(キバタ)」とは、織りあがったそのままの状態の生地のこと。ビールで例えるなら「生ビール」の状態です。
通常、織りあがった「生機(キバタ)」は、製品として均一なクオリティーを保つ為、防縮加工(生地が縮まないようにする処理)などの工程を経て、製品になりますが、STUDIO D'ARTISANのデニムは、そうした加工を一切せず、真の意味で「生」といえる状態である「生機(キバタ)」を使い、製品を組み上げます。
もちろん、防縮加工を施せば製品としては格段に穿き易く、扱い易いものになりますが、その表面は均一に引き伸ばされ、ヴィンテージデニムが持ちうる独特の風合いや色落ちは、「生機(キバタ)」に比べると圧倒的な差があります。
言い換えれば、STUDIO D'ARTISANのデニムは洗うと縮んでしまいます。
しかし、その「縮み」や「捻れ」こそがヴィンテージデニムと同じ一本一本違った風合いを生み出してくれるのです。
そして、STUDIO D'ARTISANのジーンズを穿くときに見てもらいたいのが、穿き始めに生地の表面に現れる産毛のような「毛羽感」。多くの加工されたデニムには「毛焼き」という加工が施され、この毛羽を除去しますが、STUDIO D'ARTISANのデニム生地には毛羽が残されています。この「毛羽」こそ、「生機(キバタ)」である証しなのです。
発泡酒だって美味しい。家計を第一に考えると第3のビールでも全然OK。でも、そんな多くの選択肢があるからこそ、自分にとってちょっと特別な日には、美味しい本物の「生ビール」を飲みたい!そんな感覚に近いかもしれませんね。
美味しい生ビールを飲みながら、自分が育て上げたジーンズについてあれこれ語る。そんな大人のたしなみはいかがでしょう。
STUDIO D'ARTISANのジーンズならではの「生機(キバタ)」の風合いをお楽しみ下さい。